障害者手帳について

こちらでは、障害者手帳についてお伝えしています。障害年金のご相談をいただく中で、比較的よくお問合せがあるものの一つに、障害者手帳に関することがあります。よく、誤解されるのですが、障害者手帳は障害年金の請求をする際に必ずしも必要なものではありません

実際にあったお話なのですが、この点について医療機関関係者の中にも誤解をされている方がおり、障害年金の請求ができるにもかかわらず、障害者手帳の取得を先にしていないので診断書の作成ができないとの対応をいただいたケースもございます。

結論からいいますと、障害者手帳の申請と障害年金の請求どちらを先に行っても大丈夫です。ただし、障害年金の請求の際には障害者手帳の有無とその種類・等級・内容を問われる書類があるため、障害者手帳の申請を先に行っておいた方がスムーズに手続きが進むケースもあります。

また、精神疾患の場合に限定されますが、既に3級以上の障害年金の受給をしているか、または支給が決定していて年金を受け取る資格を証明する書類(専門用語で「年金証書」といいます。)をお持ちの方は、障害者手帳専用の診断書を作成しなくても年金証書と同じ等級の障害者手帳が交付されます。

こうしたことから、障害年金の請求と同時に障害者手帳の申請も検討されることの方が、それぞれの手続き上相乗効果を期待できるケースもありますので、豆知識としてお役立ていただければと思います。

障害者手帳を取得すると、各種の福祉制度を利用することができます。

例えば下記のようなものです。
• 様々な税金の控除(所得税、住民税など) 
• 交通機関の運賃の減免

メリットも多い制度ですが、それだけに取得するにも煩雑な手続きが必要となります。

障害者手帳の種類

ここでは、障害者手帳の種類について解説していきます。

障害者の方々の日常生活の自立を支援するために、さまざまな福祉制度がありますが、これらの制度を利用するためには「障害者手帳」が必要とされます。

ひとくちに障害者手帳といっても1つだけではなく、目的別に「身体障害者手帳」「療育手帳」「精神障害者保健福祉手帳」の3種類があります。なお、療育手帳については都道府県によって「愛の手帳」(東京都・横浜市)や「みどりの手帳」(埼玉県)、「愛護手帳」(名古屋市)といった呼び名で呼ばれているところもありますが、基本的な内容については同じです。

障害の認定は、医師の診断や専門家の審査・判定等により行われ、認定されると障害者手帳の交付が決定されます。

 

身体障害者手帳

「身体障害者手帳」は、視覚障害、聴覚又は平行機能障害、音声機能障害、言語機能又はそしゃく機能障害、肢体不自由障害、心臓機能障害、腎臓機能障害、呼吸器機能障害、膀胱又は直腸の機能障害、小腸機能障害、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害を有する方に交付されます。

手帳の等級は障害の程度により重い方から一級から七級までの七段階に区分されています。実際にはすべての機能障害が七段階に分かれているわけではなく、下記のように身体の機能により範囲に差があるのが特徴です。

 

視覚障害(6段階)

 1級 両眼の視力の和が0.01以下のもの

 2級 ①②のいずれか

   ①両眼の視力の和が0.02以上0.04以下のもの

   ②両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が95%以

   上のもの

 3級 ①②のいずれか

   ①両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの

   ②両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が90%以

   上のもの

 4級 ①②のいずれか

   ①両眼の視力の和が0.09以上0.12以下のもの

   ②両眼の視野がそれぞれ10度以内のもの

 5級 ①②のいずれか

   ①両眼の視力の和が0.13以上0.2以下のもの

   ②両眼の視野の2分の1以上が欠けているもの

 6級 1眼の視力が0.02以下、他眼の視力が0.6以下のもので、両目の視力の和が0.2を超えるもの

 

聴覚障害(4段階:1級、5級はなし)

 2級 両耳の聴力レベルがそれぞれ100デシベル以上のもの(両耳全ろう)

 3級 両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの(耳介に接しなければ大声語を理解し得ないもの)

 4級 ①②のいずれか

   ①両耳の聴力レベルが80デシベル以上のもの(耳介に接しなければ話声語を理解し得ないもの)

   ②両耳による普通話声の最良の語音明瞭度が50%以下のもの

 6級 ①②のいずれか

   ①両耳の聴力レベルが70デシベル以上のもの(40センチメートル以上の距離で発声された会話

   語を理解し得ないもの)

   ②1側耳の聴力レベルが90デシベル以上、他側耳の聴力レベルが50デシベル以上

 

平衡機能障害(2段階:1級、4級、5級、6級はなし)

 2級 平衡機能の極めて著しい障害

 3級 平衡機能の著しい障害

 

音声機能、言語機能又はそしゃく機能の障害(2段階:1級、2級、5級、6級はなし)

 3級 音声機能、言語機能又はそしゃく機能の喪失

 4級 音声機能、言語機能又はそしゃく機能の著しい障害

 

肢体不自由 上肢障害(7段階)

 1級 ①②のいずれか

   ①両上肢の機能を全廃したもの

   ②両上肢を手関節以上で欠くもの

 2級 ①から④のいずれか

   ①両上肢の機能の著しい障害

   ②両上肢のすべての指を欠くもの

   ③1上肢を上腕の2分の1以上で欠くもの

   ④1上肢の機能を全廃したもの

 3級 ①から⑤のいずれか

   ①両上肢のおや指及びひとさし指を欠くもの

   ②両上肢のおや指及びひとさし指の機能を全廃したもの

   ③1上肢の機能の著しい障害

   ④1上肢のすべての指を欠くもの

   ⑤1上肢のすべての指の機能を全廃したもの

 4級 ①から⑧のいずれか

   ①両上肢のおや指を欠くもの

   ②両上肢のおや指の機能を全廃したもの

   ③1上肢の肩関節、肘関節又は手関節のうち、いずれか1関節の機能を全廃したもの

   ④1上肢のおや指及びひとさし指を欠くもの

   ⑤1上肢のおや指及びひとさし指の機能を全廃したもの

   ⑥おや指又はひとさし指を含めて1上肢の3指を欠くもの

   ⑦おや指又はひとさし指を含めて1上肢の3指の機能を全廃したもの

   ⑧おや指又はひとさし指を含めて1上肢の4指の機能の著しい障害

 5級 ①から⑥のいずれか

   ①両上肢のおや指の機能の著しい障害

   ②1上肢の肩関節、肘関節又は手関節のうち、いずれか1関節の機能の著しい障害

   ③1上肢のおや指を欠くもの

   ④1上肢のおや指の機能を全廃したもの

   ⑤1上肢のおや指及びひとさし指の機能の著しい障害

   ⑥おや指又はひとさし指を含めて1上肢の3指の機能の著しい障害

 6級 ①から③のいずれか

   ①両上肢のおや指の機能の著しい障害

   ②1上肢の肩関節、肘関節又は手関節のうち、いずれか1関節の機能の著しい障害

   ③1上肢のおや指を欠くもの

 7級 ①から⑥のいずれか

   ①1上肢の機能の軽度の障害

   ②1上肢の肩関節、肘関節又は手関節のうち、いずれか1関節の機能の軽度の障害

   ③1上肢の手指の機能の軽度の障害

   ④ひとさし指を含めて1上肢の2指の機能の著しい障害

   ⑤1上肢のなか指、くすり指及び小指を欠くもの

   ⑥1上肢のなか指、くすり指及び小指の機能を全廃したもの

 

肢体不自由 下肢障害(7段階)

 1級 ①②のいずれか

   ①両下肢の機能を全廃したもの

   ②両下肢を大腿の2分の1以上で欠くもの

 2級 ①②のいずれか

   ①両下肢の機能の著しい障害

   ②両下肢を下腿の2分の1以上で欠くもの

 3級 ①から③のいずれか

   ①両下肢をショパール関節以上で欠くもの

   ②1下肢を大腿の2分の1以上で欠くもの

   ③1下肢の機能を全廃したもの

 4級 ①から⑥のいずれか

   ①両下肢のすべての指を欠くもの

   ②両下肢のすべての指の機能を全廃したもの

   ③1下肢を下腿の2分の1以上で欠くもの

   ④1下肢の機能の著しい障害

   ⑤1下肢の股関節又は膝関節の機能を全廃したもの

   ⑥1下肢が健側に比して10センチメートル以上又は健側の長さの10分の1以上短いもの

 5級 ①から③のいずれか

   ①1下肢の股関節又は膝関節の機能の著しい障害

   ②1下肢の足関節の機能を全廃したもの

   ③1下肢が健側に比して5センチメートル以上又は健側の長さの15分の1以上短いもの

 6級 ①②のいずれか

   ①1下肢をリスフラン関節以上で欠くもの

   ②1下肢の足関節の機能の著しい障害

 7級 ①から⑥のいずれか

   ①両下肢のすべての指の機能の著しい障害

   ②1下肢の機能の軽度の障害

   ③1下肢の股関節、膝関節又は足関節のうち、いずれか1関節の機能の軽度の障害

   ④1下肢のすべての指を欠くもの

   ⑤1下肢のすべての指の機能を全廃したもの

   ⑥1下肢が健側に比して3センチメートル以上又は健側の長さの20分の1以上短いもの

 

肢体不自由 体幹機能障害(4段階:5級、6級、7級はなし)

 1級 体幹の機能障害により坐っていることができないもの

 2級 ①②いずれか

   ①体幹の機能障害により坐位又は起立位を保つことが困難なもの

   ②体幹の機能障害により立ち上ることが困難なもの

 3級 体幹の機能障害により歩行が困難なもの

 4級 体幹の機能の著しい障害

 

心臓機能障害(3段階:2級、5級、6級はなし)

 1級 心臓の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの

 3級 心臓の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しくに制限されるもの

 4級 心臓の機能の障害により社会での日常生活活動が著しくに制限されるもの

 

腎臓機能障害(3段階:2級、5級、6級はなし)

 1級 腎臓の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの

 3級 腎臓の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しくに制限されるもの

 4級 腎臓の機能の障害により社会での日常生活活動が著しくに制限されるもの

 

呼吸器機能障害(3段階:2級、5級、6級はなし)

 1級 呼吸器の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの

 3級 呼吸器の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しくに制限されるもの

 4級 呼吸器の機能の障害により社会での日常生活活動が著しくに制限されるもの

 

膀胱又は直腸の機能障害(3段階:2級、5級、6級はなし)

 1級 膀胱又は直腸の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの

 3級 膀胱又は直腸の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しくに制限されるもの

 4級 膀胱又は直腸の機能の障害により社会での日常生活活動が著しくに制限されるもの

 

小腸機能障害(3段階:2級、5級、6級はなし)

 1級 小腸の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの

 3級 小腸の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しくに制限されるもの

 4級 小腸の機能の障害により社会での日常生活活動が著しくに制限されるもの

 

ヒト免疫不全ウイルスによる機能障害(4段階:5級、6級はなし)

 1級 ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により日常生活がほとんど不可能なもの

 2級 ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により日常生活が極度に制限されるもの

 3級 ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により日常生活が著しく制限されるもの

   (社会での日常生活活動が著しく制限されるものを除く。)

 4級 ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限され

    るもの

 

 

療育手帳

「療育手帳」は、生後から18歳未満の間に知的障害(知能指数がおおむね75以下)が現れ、日常生活に支障が生じている方に交付されます。手帳の等級表示は各地方自治体により異なりますが、栃木県の場合、A1(最重度)からC2(軽度)までの6段階に区分されています。

 

精神障害者保健福祉手帳

「精神障害者保健福祉手帳」は、精神疾患を有する方のうち、精神障害のため長期にわたり日常生活または社会への制約があり、精神障害のため6ヶ月以上の通院をしている方に交付されます。

手帳の等級表示は全国共通で1級(重度)から3級(軽度)までの3段階に区分されています。身体障害者手帳と違い2年間の有効期間があるため、継続して手帳を利用するためには更新が必要になります。

また、自立支援医療費の申請(医療費自己負担3割が1割に軽減される)を同時に行うことができます。

 

障害者手帳を取得するメリット・デメリット

メリットも多い障害者手帳ですが、それでもやはりデメリットあるいは、人によってはデメリットと感じてしまうような事柄もあります。そのことについて解説していきます。

障害者手帳を取得するメリット

障害者手帳を取得すると、各種の福祉制度を利用することができます。

例えば、下記のようなものがあります。

1.様々の税金の控除(所得税、住民税など)
2.交通機関や運賃の減免
3.公共施設(博物館や美術館、映画館など)の利用料減免待遇 (控除項目は各発行自治体によって異なります)

また、要件を満たせば、障害者年金が支給されます。

雇用面では、障害者雇用の枠組みでの応募が可能となり、相応の配慮を受けた勤務が可能となります。

 

障害者手帳を取得するデメリット

デメリットとしては、「障害者」と認定されることへの抵抗感や、あるいはご家族を含めた周囲からの理解が得られないといった心的ストレスの増加など、心理的な面が大きいかと思われます。

また、雇用面では、障害者雇用の場合、昇進や待遇面で一般のルートから外れる可能性があります。

 

障害者手帳の申請手続きの流れ

障害者手帳を取得するためには、提出物を揃え、市役所福祉課に申請する必要があります。
ここでは障害者手帳の申請手続きの流れについて 解説していきます。

1. 市役所福祉課に申請したい旨を伝える

2. 上記の福祉課から所定の「指定医師診断書」を受け取る

3. 指定医療機関に市役所福祉課で受け取った「指定医師診断書」を提出し、診断書を作成してもらう 
(医療機関でヒアリングを受ける、場合によっては検査、測定などをされる場合がある)

4.  市役所福祉課に各提出物を持っていき、福祉課にある手帳交付(再交付)申請書を記入、提出する

このとき持参するもの

・証明者写真
・印鑑
・「指定医師診断書」用紙
・身体障害者手帳(障害の程度変更の場合)

 

5. 審査待ち(約1ヶ月半程度、時間がかかる)

6. 審査終了後、市役所福祉課から文書で連絡が入る

7. 市役所福祉課に、届いた書類、印鑑、身体障害者手帳を持っていき、手帳を交付してもらう

 

障害年金と障害者手帳の違い

障害年金と障害者手帳は一見よく似た名前なので、同じような物と誤解をしている方々が多くいますが、実は両者は全く別の制度です。 
ここではその違いについて解説していきます。

障害年金と障害者手帳の違いは主に下記3点になります。

1、 申請方法

2、 受けることのできるサービス

3、 支給条件

それぞれについて、ご説明いたします。

1、申請方法

申請方法は障害年金、障害者手帳ともに役場(市役所の福祉課など)や医師などを介して申請します。しかし、それぞれ異なったルートでの申請となるため、注意が必要です。

2、受けることのできるサービス

 障害年金 「年金」という名のとおり、老齢年金などと同じ公的年金です。したがって、定期的に決まった額の金銭を受けることができます。
 障害者手帳 地域によって異なりますが、所得税、住民税、自動車税などの税制上の優遇措置や有料自動車道路、電話料金などの公共料金の割引サービス、さらに美術館や博物館など公共施設の減免措置などのサービスを受けることができます。

 

3、支給条件

 障害年金 障害年金を受給するためには主に3つの要件を満たす必要があります。簡単に説明しますと、初診日が国民年金あるいは厚生年金の 被保険者であること、一定期間以上の年金の滞納がないこと、障害認定日における障害の程度が1級・2級であること (厚生年金の場合は3級 でも可)の3つになります。
 障害者手帳 障害者手帳の種類(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳)によって、それぞれ支給条件が異なっております。自治体によって名称、障害程度の表示とその判定基準などに相違があるため、ここでは割愛します。

このように両者には様々な違いがあります。特に、障害認定基準や認定を審査する役所が違いますので、たとえば、障害者手帳1級の方が障害年金1級となるとは限りませんので、注意して下さい。

とちぎ障害年金相談センターでは無料相談会を実施しております。
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