脳出血の後遺症で障害基礎年金1級に認定|初診日の特定に苦労しながらも年間約100万円の受給が決定した事例

傷病名:脳出血(左半身麻痺等の後遺症)
決定した年金の種類と等級:障害基礎年金1級
年間受給額:約100万円
請求の種類:事後重症請求
受給決定までの期間:約3か月
脳出血は突然発症し、重い後遺症を残すことが多い疾患です。特に片麻痺などの症状が残った場合、日常生活に大きな制限が生じ、障害年金の対象となる可能性があります。
一方で、発症や再発を繰り返しているケースでは、初診日の特定が難しく、申請手続きが複雑になることも少なくありません。
本記事では、複数回の脳出血により初診日の確定に苦労しながらも、障害基礎年金1級に認定された事例をご紹介します。
1.相談時の状況
相談者は数年前、突然の脳出血により救急搬送され、そのまま入院・治療を受けました。急性期を脱した後も左半身に麻痺が残り、歩行や排泄などの日常生活動作に大きな支障がある状態となりました。
その後もリハビリを継続しながら在宅生活を送っていましたが、再び脳出血を発症するなど、病状は長期にわたり不安定な状況が続いていました。入退院を繰り返す中で後遺症は固定し、日常生活の多くの場面で介助や環境調整が必要となっていました。
また、本件では複数回の発症や受診歴が点在していたことから、「どの時点を初診日とするか」が大きな課題となっていました。障害年金の申請において初診日は受給要件を左右する重要な要素であり、ご本人だけでの判断が難しく、当事務所へご相談いただきました。
2.相談から請求までのサポート
本ケースでは、特に初診日の確定と経過の整理に重点を置いてサポートを行いました。
まず、これまでの受診歴や入退院歴を丁寧に洗い出し、発症から現在に至るまでの流れを時系列で整理しました。脳出血の発症や再発が複数回あるケースでは、それぞれが別傷病と判断される可能性もあるため、医学的観点と制度上の取り扱いの両面から慎重に検討を行いました。
その結果をもとに、初診日として妥当と考えられる受診について裏付け資料を収集しましたが、審査の過程で返戻や照会が入り、追加資料の提出が求められました。当事務所では、これらの対応にも迅速に対応し、必要な説明や補足資料を整えて提出しました。
また、診断書の作成にあたっては、左半身麻痺による具体的な生活制限(移動・排泄・日常動作など)が正確に反映されるよう、医師へ丁寧に情報提供を行いました。さらに、病歴・就労状況等申立書では、複数回の発症経過が審査側に分かりやすく伝わるよう構成を工夫しました。
3.審査結果
申請から約3か月後、脳出血による後遺症が認められ、障害基礎年金1級に該当するとの決定がなされました。これにより、年間約100万円の受給が決定しました。
初診日の特定に時間を要し、返戻や照会への対応が必要となるケースでしたが、適切な資料整理と丁寧な申立てにより、現在の障害状態が正しく評価された結果といえます。
現在は、引き続きリハビリを行いながら、無理のない生活を送られています。障害年金の受給により経済的な不安が軽減され、安心して治療と生活の両立を図れる環境が整いました。


