精神科以外の診療科を初診日として統合失調症による障害年金の請求を行い、障害基礎年金2級に認定されたケース
統合失調症の障害年金(認定日請求)
1.発病からご依頼までの状況
きっかけは、糖尿病からくる急な視力障害を機に精神的に大きなショックを受けたことでした。その後、ショックを受けたことから無気力状態に陥りほぼ寝たきりの状態になってしまいました。
浮腫(むくみ)の検査のため入院した先で診療内科の受診を勧められ、また入院中には精神薬も処方されていました。
しかしながら、浮腫がきっかけで入院した病院やその後かかった病院では心療内科がなかったため、浮腫が少し落ち着いてから改めて精神科を受診しました。ご相談を希望されていた時点では、ご本人は入院しているとのことでご兄弟とお母様が相談にいらっしゃいました。
2.ご依頼からの状況
2-1 初診日証明の取得サポート
精神状態の症状が出現してから受診した3か所の医療機関は、あくまでも浮腫の治療のためでありいずれも心療内科ではなかったため、どの医療機関が初診になるかを検討しました。
実際に医療機関に問い合わせたところ、最初の病院(内科)では、家族から精神状態は聞いていたものの、対応する診療科ではないため、精神疾患としての診察はしていないとのことでした。
そこから紹介状をもらって検査入院をした外科では、退院時に主治医から診療内科の受診を勧められたとのことでした。外科であったため、直接精神疾患の治療等を行っている診療科ではなかったのですが、診察・治療の過程で精神疾患につながる諸症状についても把握をしていることが想定されたため、うつ病としての初診日の証明書を作成頂けるかどうか、電話にて問合せをしました。
病院側から頂いた回答として、抗精神薬の処方をしておりうつ病疑いとの内容であれば対応可能とのことであったため、受診状況等証明書の作成を依頼しました。
2-2 診断書作成のサポート
初診日についての資料を添えた書面を作成し、診断書の作成依頼の際ご本人を通してそちらの書面も主治医に渡していただきました。
出来上がった診断書を拝見したところ、障害年金の事務審査手続き上に必要な軽微な補正が必要とされる個所があったため、当センターから直接病院へ補正の依頼をしました。
2-3 申立書の作成
ご相談時に、初診から現在にかけての症状や日常生活の状況について、ご兄弟やお母さまから詳しく伺うことができました。
また、現在入院している病院の「入院診療計画書」も相談時に持参いただいたので、そちらに記載されている内容も参考にし、申立書を完成させました。
3.審査結果
障害年金の申請書類一式の提出から2カ月弱で、障害基礎年金2級の受給が決定となり、年間約78万円の受給につながりました。