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成人後、意思表示をうまくできず病気の発見が遅れたことをきっかけに受診。知的障害と診断され障害基礎年金2級に認定されたケース

中等度知的障害の障害年金(事後重症)

1.発病からご依頼までの状況

幼少期の頃の様子として、幼稚園では新しいクラスになかなか馴染めないということはあったものの、言葉の習得にはさほど時間がかからなかったため、お母様が発育に関して違和感を覚えることはなかったそうです。

中学校は先生の指示もあり、特別支援学級に進学。卒業後、高校には進学せず、A型作業所へ通うこととなりました。

成人するまで一度も病院で診断を受けたことはありませんでしたが、意思表示をうまくできず、病気の発見が遅れたことをきっかけに、精神科を受診。病院で障害年金の手続きを勧められ、当センターへお問合せを頂きました。

お母様はご高齢のため、「サポートをお願いしたい」と手続き代行のご依頼を頂きました。

2.ご依頼からの状況

2-1 初診日証明の取得サポート

初診の病院に現在も通院しており、診断書にて初診日の確認が可能であるため、初診日の証明書を改めて取得することは不要でした。

2-2 診断書作成のサポート

診断書はカルテに基づいて作成されるものですが、診察時間は限られており、また通院を開始してからまだ日が浅かったということもあり、お母様より「主治医に本人の状況を伝えきれているか、不安」というお声を頂きました。

そのようなご不安を少しでも解消すべく、現在の生活状況について詳細なヒアリングを実施し、その内容について記載した資料を診断書に添付の上、ご本人様を通じて医療機関へ作成依頼をしました。

2-3 申立書の作成

知的障害の場合、申立書は出生時から現在までの経過を記載する必要があります。

面談では現在の生活状況のヒアリングが中心となり、幼少期や学生の頃のお話まで伺うことは時間的に難しかったため、後日お電話にてヒアリングを実施し、仕上げました。

3.審査結果

障害年金の申請書類提出からおよそ2か月で障害基礎年金2級に認定され、年間約78万円の受給につながりました。通常知的障害の場合、他に精神疾患がなければ精神科を受診することはないため、年金の申請をするために、まずは病院の選定から始めるというケースが多いです。

そのため、「お勧めの病院を教えて欲しい」というお問合せを頂くことがあります。病院はご本人との相性もあるため、特にご紹介はしておりませんが、「どのように病院に診断書の作成依頼をすれば良いのか分からない」等障害年金の手続きを進めるにあたって少しでもご不安がある方は、障害年金を専門に取り扱う社労士に依頼するのも選択肢の一つとして検討されると良いかもしれません。