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アルツハイマー病の障害年金-3(事後重症)

1. 発病からご依頼までの状況

 ご主人よりメールにて相談の申込みがあり、ご本人様の外出が難しいため相談会にもご主人がいらっしゃいました。発病に気づいた経緯は、皮膚科受診時に自分の住所や電話番号が書けず、会計もスムーズに出来ないため病院より神経内科の受診を勧められたことでした。

車を運転した時にぶつけたことも気付かないことがあり、危険なため今は運転をしていらっしゃらないとのこと。言われたことをすぐ忘れてしまう、外出しても行き慣れない所では迷ってしまう、ガスを使うと消し忘れてしまう可能性が高い等、日中ご主人が不在の時間に一人で過ごすには不安が多い為、昼間はお母様と過ごしているとのことでした。

 

2.ご依頼からの状況

2-1 初診日証明の取得サポート

 ご相談時に認定日請求のご説明をしたところ、障害認定日の頃から症状は重かったため、可能ならば認定日請求をしたいとのお話でした。当センターから初診病院に問い合わせをしたところ、残念ながら認定日請求が出来る期間は受診していませんでした。

障害認定日時点でも初診と同じ病院に通院している際は、認定日の診断書が作成できれば初診日の証明は不要となります。しかし、今回は認定日の診断書が書けないとのことでしたので、初診日証明の作成を当センターより依頼しました。

 

2-2 診断書作成のサポート

 アルツハイマー病での障害年金申請の際には、8種類ある障害年金専用の診断書の中で「精神の障害用」の診断書を使用します。こちらには現在の病状について詳しく記入していただくと同時に、日常生活能力についてしっかりと記入してもらう必要があります。

現在の病院は、通い始めてから半年ほどしか経っていなかったため、主治医が病状をよく把握していない可能性もありました。また、家にいる時の症状を問診時にしっかり伝えているか不安もありました。そのため、相談時にご主人から伺った症状や日常生活について書面にまとめ、診断書依頼時に参考資料として主治医に渡していただきました。

 

2-3 申立書の作成

 ご相談時に症状を詳しく伺っていたため、そちらの内容をベースにし、申立書の作成を行いました。しかしながら、日常生活上の活動状況にやや曖昧な点も何箇所かありましたので、ご主人にお電話で確認させていただきました。出来上がった申立書はご依頼者の自宅に郵送し、書き漏れていることがないか、訂正する箇所がないか等をご確認いただきました。

 

3.審査結果

 障害年金の請求書類一式の提出後、審査は順調に進み返戻処理もなく2か月ほどで障害基礎年金2級の受給が決定し年間約78万円の受給につながりました。