統合失調症の療養生活中、生活支援員の勧めにより障害年金の手続きを検討、その後支援員の協力を得ながら手続きを進め、障害厚生年金2級に認定されたケース
統合失調症の障害年金(遡及請求)
1.発病からご依頼までの状況
常に誰かに見られているような感覚による不安感、緊張感が強く、夜も眠れない日が続き、心療内科に通いながら何とか仕事を続けていましたが、家族の介護による負担も加わり、症状は悪化。退職を余儀なくされました。
その後は福祉サービスを利用しながら、療養に専念し、社会復帰を目指して来ましたが、症状は一進一退を繰り返していたため、支援員に年金の手続きをするよう勧められました。
自分で障害年金の手続きを進めることには、分からない事も多く不安があったため、支援員に相談したところ、当センターへ紹介され、そのままご契約となりました。
2.ご依頼からの状況
2-1 初診日証明の取得サポート
最終受診日から5年以上が経過していましたが、カルテが保管されていたため、スムーズに取得することが出来ました。
2-2 診断書作成のサポート
障害年金の診断書作成にはいくつかのルールがあり、それに則って作成を行わないと申請に時間がかかったり、審査そのものが出来なかったりする可能性もあるので、注意が必要です。
通常、会社を病気欠勤したり休職したりする場合などは、直近の症状に基づいて診断書を作成してもらうことが多いと思います。またこのような場合、自分で診断書用紙を用意することはなく、各医療機関側で用いた書式に記載してもらうことがほとんどです。
障害年金の場合、まず症状については原則として初診から1年6か月を経過した障害認定日と呼ばれる時点での症状を記載してもらうことが必要になります。そして書式についても、全部で8種類ある診断書の中から、自分の症状にあったものを選択・用意しなければなりません。
最後に実際に行われている障害年金の請求パターンを見てみると、遡及請求といって障害認定日から何年も経ってから、障害認定日まで遡って申請を行うケースも少なくありません。このような場合は、障害認定日から3か月以内の診断書に加え、最新の症状の診断書も提出することが必要になります。
今回のケースは、障害認定日から1年以上経過していたため、障害認定日の頃の症状と現在の症状について、2枚の参照資料を作成し、診断書依頼の際に主治医に渡していただきました。
2-3 申立書の作成
支援員さんに事前にヒアリングシートをご記入頂きましたので、その内容を基にある程度作成し、出来上がった診断書の内容との整合性に注意しながら、丁寧に仕上げました。
3.審査結果
障害年金の申請書類一式を提出してからおよそ2か月半で障害厚生年金2級に認定され、年間約130万円の受給につながりました。