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幼少期からコミュニケーション障害に悩み続ける。成人後、広汎性発達障害で障害年金の申請を行い、5年間遡及して障害基礎年金2級に認定されたケース

広汎性発達障害により、幼少期から対人関係やコミュニケーションに困難があり、就職後も職場での人間関係や業務への対応に支障が生じていた方の事例です。

障害者雇用で就労していましたが、週5日の勤務日のうち2~3日しか出勤できない状態が続いていました。ご家族から日常生活や就労状況を詳しく聞き取り、診断書の作成依頼や病歴・就労状況等申立書の作成をサポートして遡及請求を行った結果、障害基礎年金2級に認定されました。

年間受給額は約78万円で、5年間の遡及分を含む初回入金額は約380万円となった事例をご紹介します。

【相談者】

  • 傷病名:広汎性発達障害

  • 決定した年金の種類と等級:障害基礎年金2級

  • 年間受給額:約78万円(初回入金額:約380万円)

  • 請求の種類:遡及請求(5年間)

  • 決定までの期間:提出から約2か月

【相談時の状況】

乳児期から音に敏感で人見知りが激しく、言葉をあまり話さないなどの特徴がみられました。小学校では、クラスになじむことや他の児童とコミュニケーションを取ることが苦手で、男子の友人と外で遊ぶことも多くありませんでした。

中学校に入ってからも、他人とのコミュニケーションが難しく、友人は少ない状態でした。部活動では仲間との関係がうまくいかず、孤立することもありました。

その後、学校で発達障害に関するテストを受けたことをきっかけに医療機関を受診し、自閉症スペクトラム症と診断されました。こだわりが強く、興奮すると暴力的になることもあったため、薬物療法やカウンセリングによる治療が続けられました。

学校卒業後は介護関係の施設に就職しましたが、利用者や同僚とのコミュニケーションがうまく取れず、トラブルになることがあり、約1年で退職しました。

その後は障害者雇用で就職しましたが、週5日の勤務日のうち2~3日しか出勤できない状態でした。業務生活でも、決められた業務以外への対応が難しい、他人とのコミュニケーションがうまく取れない、複数の業務が重なると混乱しやすい、一人で公共施設を利用できないなどの支障がありました。

こうした状況の中、ご家族が障害年金の制度を知り、当センターへ相談されました。

【相談から請求までのサポート】

初診の医療機関にはカルテが保管されていたため、初診日を証明する「受診状況等証明書」を取得することができました。

診断書の作成を依頼する際には、ご家族から日常生活の状況について詳しく聞き取りを行いました。そのうえで、単身かつ周囲からの支援がない状態で生活する場合を想定した日常生活上の活動状況を参照資料としてまとめ、診断書の作成を依頼する際に主治医へ渡していただきました。

病歴・就労状況等申立書についても、事前のヒアリングシートと面談時の追加の聞き取りをもとに作成しました。

特にこの事例では、家庭内での状況だけでなく、対人コミュニケーションの難しさや、複数の業務が重なると混乱しやすいことなど、就労や社会生活の中で実際に生じていた支障がありました。そのため、診断書だけでは伝わりにくい具体的な日常生活上・社会生活上の困難について、申立書にも反映しました。

【結果】

障害年金の申請書類を提出してから約2か月で、5年間の遡及を含む障害基礎年金2級に認定されました。年間受給額は約78万円で、遡及分を含む初回入金額は約380万円となりました。

本事例では、障害者雇用で就労していたものの、週5日の勤務日のうち2~3日しか出勤できず、対人コミュニケーションや複数の業務への対応などにも具体的な支障がありました。こうした就労・社会生活上の実態を、聞き取りをもとに診断書の参照資料や病歴・就労状況等申立書へ具体的に反映したことが、請求上の重要なポイントとなりました。