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年数回、意識消失を伴うてんかん発作。過去に遡り障害基礎年金の請求を行い、5年間の遡及分を含めて2級に認定されたケース

てんかんの障害年金(認定日請求)

1.発病からご依頼までの状況

幼少期よりけいれん、脳波異常が認められたものの、身体の発作は発熱時のみであったため、医師より定期通院・内服は特に必要でなく、発熱時のみ坐薬を入れるよう指示されていました。

しかしながら、小学校に入学してまだ間もない頃、熱がないのにけいれん発作が起きたため、てんかんの専門医を受診。その結果、てんかんと診断され、定期通院・服薬を継続しましたが、発作のコントロールが上手くいかない状況が続きました。

現在も年に数回の単位で意識を失う全身けいれん発作があり、いつどこで起きるか分からないため、大学を卒業後も就職が出来ない状況でした。

この様な症状を抱え将来に対する不安を抱えていたところ、病院で障害年金という制度があることを知らされ、申請手続きについてネットで検索をしてみたものの、情報が複雑でどこから手を付ければ良いのか分からなかったそうです。

ご家族の方が当センターへ来所され、面談時に障害年金の全体像を確認後、手続きのご依頼となりました。

2.ご依頼からの状況

2-1 初診日証明の取得サポート

初診時の病院医にカルテが保管されていたため、スムーズに取得することができました。

2-2 診断書作成のサポート

障害年金の診断書作成の際には、障害認定日は何時か?ということが重要になります。例えば、先天性疾患や20歳前に発病して1年半以上が経過している場合、20歳到達日が障害認定日となります。

原則として診断書は、障害認定日時点のものを取得すれば良いのですが、障害認定日から1年以上が経過している場合は、追加で現在の症状についての診断書も取得することが必要になります。

今回のケースは、20歳から1年以上が経過しており、障害認定日である20歳の頃のカルテも保管されていたため、診断書を2枚取得する必要がありました。

実際に病院への診断書作成依頼にあたっては、ご本人様よりヒアリングした内容をもとに作成した参照資料を診断書に添付し、ご本人様を通して主治医にお渡しして頂きました。

2-3 申立書の作成

面談時のヒアリング内容に基づきある程度作成し、追加で行ったお電話でのヒアリングにもご協力頂きながら、丁寧に仕上げました。

作成にあたっては、診断書のみでは伝わりにくい、具体的に日常生活で困っていることを反映させるよう心掛けました。

3.審査結果

障害年金の申請書類一式を提出してから、およそ3か月で過去5年間分の遡及も含め障害基礎年金2級に認定され、初回約400万円、以後年間約78万円の受給につながりました。

てんかんの認定にあたっては、その発作の重症度や発作頻度に加え、発作間欠期の精神神経症状により、日常生活動作がどの程度損なわれ、そのためにどのような社会的不利益を被っているのかという点も考慮されます。

このような背景から、日常生活において周囲の援助を必要としていることがあれば、その点も診断書に反映されるよう、医師やケースワーカーにきちんと伝えることも重要です。

てんかんの障害認定基準

てんかん発作は、発作頻度に関しても、薬物療法によって完全に消失するものから、難治性てんかんと呼ばれる発作の抑制できないものまで様々です。
また、てんかん発作は、その重症度や発作頻度以外に、発作間欠期においても、それに起因する様々な程度の精神神経症状や認知障害などが、稀ならず出現することに留意する必要があります。

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