仕事中の落下事故による高次脳機能障害を伴う半身不随で障害厚生年金3級を認められたケース
急性硬膜下血腫、脳挫傷の障害年金(事後重症)
1.発病からご依頼までの状況
傷病の原因は、仕事中に足場から落下したことによるものでした。頭を打ち意識がなかったため医療機関に救急搬送されましたが、しばらくは昏睡状態であり、家族の呼びかけにも反応しなかったそうです。
何度かの手術を経て意識が戻り、リハビリを続けるうちに歩行ができるようになりました。
現在も左半身が不自由であり、軽度~中度程度の高次脳機能障害も発症していらっしゃいました。現在は車の運転を止められており、お一人での外出は危険が伴うため、ご兄弟と一緒に相談にいらっしゃいました。
2.ご依頼からの状況
2-1 初診日証明の取得サポート
現在は定期的な通院は特にしていないとのことでしたが、ふらつきがひどい時や体調が悪い時などには受診することもあり、その時には初診時の病院を利用しているとのことでした。
今回のケースでは、初診の病院と診断書を作成する病院が同一になるため、初診日を証明する際に必要な受診状況等証明書の作成は不要でした。
2-2 診断書作成のサポート
ご依頼時の希望として、障害認定日の頃も受診をしていたのであれば、認定日請求をしたいとのご希望でした。
正式な受診日は覚えていないことでしたので、診断書の作成を依頼する際、認定日の診断書が作成できるときはその日付、認定日での作成が出来ないときは現在の症状で作成いただくよう、診断書作成依頼にあたっての説明文書を作りました。また、ご家族から伺った症状について詳細に記載した書類を作成し、参照資料として主治医に渡していただきました。
出来上がった診断書を精査したところ、補正が必要な点が幾つかあったため、当センターから直接病院へ書面にて補正の依頼をしました。
2-3 申立書の作成
現在の症状に関する基本的な内容については、初回相談の際お話を伺っていました。しかしながら、転院を何度かしており、その時々の症状や病院での処置について詳しく伺えていなかったため、ご来所いただいたご兄弟にお電話をし、詳しい症状等を追加で伺いました。
ヒアリングした内容は時系列にまとめて申立書に書き込み、ご自宅にお送りして記載内容をチェックしていただきました。
入院期間中のリハビリ経過資料に、その当時の症状やリハビリ内容が詳しく記載されているとのことでしたので、余白にその内容をメモ書きしていただきました。ご記入いただいたメモを基に改めて加筆清書し、最終的に提出用の申立書を完成させました。
3.審査結果
書類提出から3か月程で障害厚生年金3級に認定され、年間約60万円の受給が決まりました。