健診での指摘後、IgA腎症と診断され20年後、慢性腎不全による人工透析となり障害厚生年金2級に認定されたケース
慢性腎不全の障害年金(事後重症)
1.発病からご依頼までの状況
健診にてたんぱく尿を指摘され、精査のため受診をしたところ、IgA腎症と診断されました。
自覚症状のない期間が長く続いていましたが、初診からおよそ20年後に吐き気、立ち眩み、足のむくみ等の症状が出現。腎機能悪化により、血液透析導入となりました。
透析開始以降、体調は安定傾向ではあるものの、職場では時短勤務等の配慮があり、食生活では塩分やカリウムの摂り過ぎには注意しなければならない等、一定の制約があります。
時短勤務により収入が減り、不安を感じていたところ、障害年金という制度があることを知ったそうです。 「仕事と通院で忙しいため、手続き代行をお願いしたい」と当センターへご依頼を頂きました。
2.ご依頼からの状況
2-1 初診日証明の取得サポート
今回のケースも含め慢性腎不全で障害年金の申請を行う場合、初診日が20年近く前ということも珍しくありません。こうした場合、一番懸念される点は、初診日の証明が物理的に出来るのか否かということです。
今回のケースでは、初診の医療機関ではカルテ破棄済みのため、作成できませんでしたが、紹介されて通院していた医療機関にて作成が可能でした。
また、紹介状写しの添付もあったため、初診日の証拠資料として提出することが出来ました。
2-2 診断書作成のサポート
医療機関への作成依頼にあたっては、ヒアリングした内容をもとに作成した参照資料を診断書に添付し、受診の際にご本人様より主治医にお渡し頂きました。
2-3 申立書の作成
病歴・就労状況等申立書は、面談の際に事前にお送りしたヒアリングシートをご記入頂き、追加のヒアリングで日常生活に関する詳細なエピソードを伺っていたので、スムーズに作成することができました。
作成にあたっては、診断書のみでは伝わりにくい具体的に日常生活で困っていることを反映させるよう心掛けました。
3.審査結果
障害年金の申請書類提出からおよそ2か月で障害厚生年金2級に認定され、年間約130万円の受給につながりました。
初診日の証明が、紹介状も含め紹介先の病院で可能であったことが一番のポイントとなりました。転院をする場合、きちんと紹介状を頂いたうえで行うことの重要さが身をもって実感できた案件となりました。