球脊髄性筋萎縮症の障害年金(事後重症)
発病からご依頼までの状況
約20年前より多汗、手の震え、筋肉のつっぱり、筋力低下等の症状が出るようになり、病院を受診した所、球脊髄性筋萎縮症と診断されました。
当時はデスクワークであれば仕事をすることが可能でしたが、徐々に症状が進行し、デスクワークをすることも困難となってしまいました。
精神的にも経済的にも不安な中、障害年金という制度があることを知り、相談したいと当センターへご来所されました。
ご相談の結果、身の回りのことをご自身ですることも困難な状況である為、手続きの代行をお願いしたいとご依頼を頂きました。
ご依頼からの状況
初診日証明の取得サポート
病歴が長い為、ご本人様よりお申し出頂いた初診日で取得するかどうか、慎重に検討を致しました。
検討の結果、ご本人様お申し出の初診日で問題ないと判断し、病院へ作成依頼を致しました。
カルテが保管されていた為、証明書の取得はスムーズにすることができました。
診断書作成のサポート
今回の球脊髄性筋萎縮症の場合、8種類ある障害年金専用の診断書の選択にあたり、肢体障害(手足など身体の障害のこと)用の診断書を作成していただく必要がありました。
身体の障害の診断書を病院に作成してもらう場合、筋力、関節可動域の測定を行い、その結果について記載してもらう他、日常生活における動作の障害の程度についても的確に記載してもらうことが大変重要となります。
そのため、ご本人様との面談にあたっては、日常生活における動作がどの程度損なわれているか、という観点から障害の程度について丁寧なヒアリングを行いました。そして、その内容や作成時の注意点について記載した書面を診断書に添付の上、ご本人様を通じて病院へ診断書の作成をお願い致しました。
申立書の作成
初回の相談時に詳しく症状を伺っていましたので、そちらの内容をもとに申立書を作成し、改めてご本人様にも確認して頂いた所、更に詳細な状況について伺うことができたので、その内容を追加し、診断書との整合性にも注意しながら的確な申立書を完成させました。
審査結果
提出後、約2か月で障害基礎年金2級に認定され、年間779,300円の受給につながりました。
障害年金を請求する場合、まずは初診日の特定をし病院で証明書を取得することとなります。
今回のケースのように病歴が長い場合、初診日の特定が困難であったり、証明書の取得に苦労したりすることがあります。
また、既往歴がある場合、ご自分では障害年金のご病気とは関係ないと思っていても、審査の結果、因果関係があるものとして、思っていた初診日よりも前にずれる場合もあります。
障害年金の請求にあたって初診日の特定は避けて通れないので、迷ったら専門家に相談されることをお勧め致します。