がん治療中、職場復帰を目指すため腎臓がんで障害厚生年金を請求し3級に認められたケース(認定日請求)
腎細胞癌の障害年金(認定日請求)
1.発病からご依頼までの状況
ご相談者様は、仕事中に突然強い腰痛を感じ、徐々に座っていることも困難になりました。夜間外来を受診し検査をしましたが原因は分からず、より詳しい検査が必要とのことで紹介状を渡されました。
すぐ翌日に他の医療機関にてCT検査をしましたが、こちらでもはっきりとした原因が判明せず、その翌日に大学病院で改めて検査をしました。その結果、腎細胞癌との診断を受け、後日左腎臓摘出の手術を受けました。
その後は薬による治療を続けながら休職していた仕事にも復帰しましたが、体調は芳しくなく、ご相談にお越しいただいた数カ月前には1か月半ほど入院をしていらっしゃいました。
ご自身で年金事務所に出向き初診日の証明書までは取得しましたが、今後の手続きが煩雑そうであり不安が大きいこと、ご相談にお越しいただいた時は休職中でしたが、数カ月後には仕事に復帰する予定であり時間が取れなくなる見込みであること、などを通院先の病院に相談したところ、弊センターのような所に行ってみてはどうかと勧められた、とのことでご来所されました。
2.ご依頼からの状況
2-1 初診日証明の取得サポート
ご自身で取得されていました。持参いただいた証明書を拝見したところ、訂正なども特に必要ありませんでした。
2-2 診断書作成のサポート
がんでは通常「血液・造血器 その他の障害用」という診断書を使用しますが、この診断書で「がん」の症状について記載する箇所は多くありません。そのため、自覚症状や他覚所見など、ご本人の症状をしっかりと書き込んでもらう必要があります。
診断書を依頼する際も、ご本人が訴えている症状や日常生活において制限を受けていることなどを書面にまとめ、診断書作成の依頼の際に主治医に渡していただきました。
出来上がった診断書を精査したところ、記入漏れの箇所や、ご本人の症状が上手く伝わっていないかと思われる点がありました。病院に問い合わせをしたところ、すぐに修正いただけました。
2-3 申立書の作成
日常生活において不便を強いられている点につきましては、診断書に記載されている内容だけでは伝わりにくいと思われます。そのため、申立書の中で訴えたいことを的確に伝える必要があります。
発症時から現在までの症状につきましては、相談会の際に詳しく伺いましたが、休職していた期間や仕事を休みがちだった期間につきましては、その場で詳しい日付まで思い出すのは難しいようでした。
そのため、日付につきましてはお電話で詳細を伺いました。また、診断書受領後の症状や日常生活の状況についても、改めて電話をさせていただき、お電話で詳しく伺いました。
3.審査結果
障害厚生年金は結果が出るまでに、通常3か月程時間を要しますが、今回は通常より早く、2か月ほどで障害厚生年金3級の受給が決定しました。