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勤務中に意識を失い救急搬送後、ペースメーカー埋込手術を行い、5年遡及で障害厚生年金3級に認定されたケース

高度房室ブロックの障害年金(認定日請求)

発病からご依頼までの状況

 ご相談者様は、勤務中に突然意識を失い、近くの病院に救急搬送されました。検査の結果、高度房室ブロックと診断され、ペースメーカーの埋め込み手術を受けました。

その後、知人を通じて心臓にペースメーカーが埋め込まれていると障害年金に該当することを知り、当センターへご来所されました。

障害年金制度の概要と、手続きの流れについての話をさせて頂いたところ、ご本人様より仕事が忙しく、手続きのために時間を割くことが難しいため、申請の代行をお願いしたいとご依頼を頂きました。

ご依頼からの状況

初診日証明の取得サポート

 こちらのケースでは、初診から心臓ペースメーカーの埋め込み手術を行うまで一貫して同じ病院であったため、初診日証明書は必要ありませんでした。

診断書作成のサポート

 高度房室ブロックの場合、障害年金専用の診断書作成にあたっては、全部で8種類ある中から循環器用の診断書を選択します。循環器用の診断書は、心電図や胸部X線、心カテーテル、心エコー等の検査結果、自覚症状や他覚所見など記載項目が多く、また、数値内容や検査日付など重要項目に記入漏れがある場合には、障害年金認定の際障害等級に影響を与える可能性もあるため、細心の注意が必要になります。

実際の作成にあたり、現在の症状が的確に反映されるよう、診断書作成時の注意点や伺っていた症状について記載した書類を添付の上、ご本人様を通じて医療機関へ作成依頼をさせて頂きました。

申立書の作成

 初回のご相談の際、発病の頃と現在の状況については伺っていたため、発病時以降、障害年金の申請を行うまでの期間の状況について、改めてお電話で詳しく生活状況などをヒアリングし、診断書との整合性に注意をしつつ、出来る限り詳細に書き込みました。

審査結果

 障害年金の申請書類を提出してからおよそ2か月で障害厚生年金3級に認定され、初回分として約500万円、以後年間約94万円の受給につながりました。

今回のケースのように、障害認定日から5年を超えて申請を行い認定された場合、時効にかからない過去5年分が遡って支給されます。障害認定日は通常初診日から1年6か月を経過した日となりますが、その日よりも心臓にぺースメーカーを埋め込んだ日が前であれば、ペースメーカーの埋め込み手術をした日が障害認定日となります。

ペースメーカーの手術を受けてかなり時間が経っている場合でも、初診日から1年6か月を経過した日、もしくはそれより前に手術を受けていれば、過去に遡って(最大で5年分)受けられる可能性があります。

また、初診日から1年6か月を経過した日より後にペースメーカーの手術を受けた場合、過去に遡って受けることはできませんが、65歳より前であれば手続きをした月の翌月から受けられる可能性があります。

上記のようなケースに該当する可能性のある方は、年金事務所や社労士等、障害年金の専門家に相談されることをお勧め致します。