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統合失調症による体調不良のため、途中から障害基礎年金の申請を依頼し認められたケース

統合失調症の障害年金-14(事後重症)

1.発病からご依頼までの状況

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自営業が軌道に乗らずに悩んでいたところ、ある時から幻聴に悩まされるようになりました。

具体的には、自分の意識とは無関係に常に3人の人間の声が聞こえ、その声に行動を支配されてしまうため、日常生活を送ることさえ困難な状況になっているとのことでした。

 

人づてに障害年金という制度があることを知り、自分で申請をしようと申請書類の収集から動き始めたものの、物事を考えていると気分が悪くなってしまうため、自力でこれ以上手続きを進めることが出来ない状態でした。

ご相談日当日は、体調もすぐれないこともあり、お母様と一緒に当センターへいらっしゃいました。

 

2.ご依頼からの状況

2-1 初診日証明の取得サポート

 

 

今回のケースでは、途中までご本人が手続きを進めていたため、初診日の証明書類である受診状況等証明書については、既にご本人で取得されていました。

そこで、記載内容が初回面談の際に伺った初診日や医療機関、受診に至るまでの経緯などと相違がないかどうかを中心に改めて確認させていただきました。

 

2-2 診断書作成のサポート

受診状況等証明書のケースと同様、診断書についてもご本人で取得済みでした。精神障害用の障害年金の診断書は記載内容が多く、記載漏れや初診日の日付等が本人からのヒアリング内容と違っているケースも見受けられるため、改めて記載内容を確認し、初診日証明やご本人のお話と相違する点がないかを精査しました。

 

2-3 申立書の作成

 

ご本人の普段の日常生活状況を身近で見ていらっしゃるお母様から、ご本人の症状について記載したメモを参考資料としていただきました。

 

ご相談時に伺った症状や、お母様からいただいたメモに記載されている内容の中で、診断書に記載されていないものの重要と思われるエピソードがいくつかあったため、それらを中心に書き込み申立書を作成しました。

 

作成した申立書をご本人に確認していただき、何度か加筆訂正を加えながらご本人の具体的な日常生活上の状況と、医学的な状態を裏付ける診断書との整合性のとれた申立書を完成させました。

 

 

3.審査結果

障害年金の申請書類一式を提出後、特に返戻指示などもなく、2ヶ月ほどで障害基礎年金2級に認定され、年間約78万円の受給につながりました。

今回の方は、頑張ってご自身で障害年金の申請をしようと手続きをすすめている中で、予想以上に精神的な負担がかかることがわかり、当センターに相談にいらっしゃいました。この方のように、申請がスムーズにいかず症状が悪化してしまい、中には、途中で障害年金の申請を断念される方もいらっしゃいます。

無理にご自身で申請を進めて途中で諦めてしまう前に、たとえ途中からでも一度専門家に相談することをお勧めします。