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広汎性発達障害で障害基礎年金2級が認定|2年の遡及請求により初回約160万円を受給したケース

傷病名:広汎性発達障害
決定した年金の種類と等級:障害基礎年金2級
年間受給額:約83万円
請求の種類:遡及請求
受給決定までの期間:約2か月

広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)は、幼少期から対人関係やコミュニケーション、日常生活に困難を抱えやすい障害です。しかし、症状が「性格の問題」と捉えられ、適切な支援や制度利用につながらないケースも少なくありません。

今回ご紹介するのは、幼少期から生きづらさを抱え、就労の継続が難しく、現在はグループホームで生活されている40代の方の事例です。病院のケースワーカーから障害年金制度を紹介されたことをきっかけに申請を行い、障害基礎年金2級の認定と2年分の遡及請求が認められ、初回約160万円の受給につながったケースをご紹介します。

1.相談時の状況

相談者は幼少期から、集団行動や他者とのコミュニケーションに強い苦手意識がありました。周囲の空気を読むことが難しく、自身のこだわりや感覚過敏も強かったため、学校生活では友人関係の構築に苦労し、いじめや誤解を受けることも少なくありませんでした。

高校卒業後は専門学校へ進学しましたが、卒業後に就職した職場では人間関係への適応が難しく、短期間で退職を繰り返す状況が続きました。次第に社会生活への不安が強くなり、自宅に引きこもる期間も長くなりました。

また、日常生活においても、

  • 食事の管理ができず生活リズムが乱れる
  • 部屋の片付けや掃除が困難
  • 金銭管理ができず不要な物を購入してしまう
  • 通院の継続が難しい
  • 危険認識が乏しく、交通事故に遭った経験がある

など、生活全般にわたり多くの支援を必要としていました。現在はグループホームを利用し、周囲の援助を受けながら生活されていました。

そのような中、病院のケースワーカーから「障害年金を受給できる可能性がある」と助言を受け、将来の生活への不安や経済的負担を軽減したいとの思いから当事務所へご相談いただきました。

2.相談から請求までのサポート

広汎性発達障害や自閉スペクトラム症による障害年金請求では、診断名だけでなく、日常生活や社会生活にどの程度の支障が生じているかを具体的に示すことが非常に重要になります。

そこで当事務所では、まず幼少期から現在までの生活歴や就労歴を丁寧に整理しました。

特に、

  • 学校生活における対人関係の困難
  • いじめや不適応の状況
  • 就職後に仕事が継続できなかった経緯
  • 家事や金銭管理が困難であること
  • グループホームで具体的に受けている支援内容

について詳細にヒアリングを行い、病歴・就労状況等申立書へ反映しました。

また、診断書についても、表面的な症状だけでなく、日常生活能力の低下や援助の必要性が適切に記載されるよう、医療機関との連携を図りながら準備を進めました。

さらに、過去の障害状態についても確認を行い、遡及請求が可能であると判断できたため、2年分の請求についてもあわせて手続きを進めました。

3.審査結果

申請から約2か月後、広汎性発達障害による障害基礎年金2級が認定されました。

さらに、2年分の遡及請求も認められたことで、初回支給額は約160万円となりました。

障害年金の受給が決定したことで、相談者は経済的な不安が軽減され、安心してグループホームでの生活を継続できるようになりました。

また、今後の生活基盤が整ったことで、治療や支援を受けながら、自分のペースで安定した生活を送るための環境づくりに前向きに取り組まれています。

広汎性発達障害・自閉スペクトラム症で障害年金をご検討中の方へ

広汎性発達障害や自閉スペクトラム症では、外見から障害の程度が分かりにくいため、「障害年金の対象にならない」と思われている方も少なくありません。

しかし、

  • 就労が継続できない
  • 一人での日常生活が困難
  • 家族や福祉サービスの支援を受けている
  • グループホームを利用している

といった状況がある場合には、障害年金の対象となる可能性があります。

障害年金は、現在の生活を支えるだけでなく、将来の安心につながる大切な制度です。同じようなお悩みをお持ちの方は、一度専門家へ相談してみることをおすすめします。